この度、4月21日をもちまして、トラットリア ベリタは25周年を迎えました!!
長いようで、アっという間だった四半世紀…。
これもひとえに、ベリタにご来店下さった皆様あってこそ。
本当に…。
本当にありがとうございます!!
前回のビッグアニバーサリーだった20周年は、ちょうど2020年という事で、忘れもしないコロナ禍が始まった直後でした。
当時のご案内『祝・トラットリア ベリタ20周年!!』では、過去20年間で起きたベリタの歴史なんかをズラズラと書いてみましたが、正直なところ時短営業や仕切り板の設置など、コロナ対応に追われ、お祝いムードでは無く…。
思いもしなかったコロナ禍
先程も書いた通り、リンク先ではオープンから20周年まで、過去20年間で起こった出来事や変化について書いたので、今回は2020年からの五年間について。
※『祝・トラットリア ベリタ20周年!!』では、オープン当時からの内装・外装の変化や商品についてまとめてあるので、よろしければ合わせてご覧下さいませ。
それでは、2020年の出来事から。
年が明けてしばらくすると、新型コロナウイルス感染症のニュースがチラホラと飛び交うようになり、卒業シーズンの少し前には、子供達の学校が休校となり自宅待機という措置に。
この頃は、ここまで大きな禍になるとは思っておらず、卒業式や入学式の開催・参列する保護者の参加可否が話題になっていたかと。
ただ、その影響はガツン!とベリタにも現れ、例年であれば予約で満席が続いている年度末~年度初めは空席が目立ち、私自身も休校で自宅待機をしている子供達と一緒に居るため、ランチタイムは出勤できない日が続いたり。
数ヶ月経った頃には、あれよあれよと飲食店が感染拡散の対象に含まれ、客席は仕切りを付ける、夜間の営業を取りやめ時短営業を行うといった要請が。
時短営業が始まったのはGW前後だったと記憶していますが、例年なら御予約で埋まっている連休は、20年間で初めてテイクアウトオンリーの客席飲食不可という対応になりました。
更には、時短営業によって、これからお客様が入り始めるという19時過ぎにはラストオーダーになり、まだ屋外が明るい時間に閉店という日々が続く。
歩いている人が居ない、ゴーストタウンのように…。
その後は、感染者数が増えると緊急事態宣言が発令され、2周間前後の時短営業となるパターンが定番化し、忙しい日・暇な日の差が激しくなりました。
実はこの頃、いつもベリタを助けて下さっているチーフが入院のため一ヶ月以上離脱する事になり、毎日ヘロヘロになって帰宅する私を見かねて「僕が手伝う!!」と言ってくれたのが長男でした。
暑い厨房に入り、小学四年生の小さな体で、顔を真赤にしながらフライパンを洗ったり、パスタを計ったりと頑張ってくれました。本当に有難う!!
後は、大学生のアルバイトスタッフ達が協力してくれたおかげで、チーフ不在の危機とコロナ禍を何とか乗り切ることが出来ました。
※もう二年前になるんですね。当時のインスタを掲載しておきます。
そんなこんなで、コロナウイルスの弱毒化が進み、ようやく客足が戻ってきたかと感じられたのが昨年あたりから。
おかげさまで、昨年のクリスマスや今年の年度末は多くの御予約を頂き、厨房・ホール共にフル回転でドタバタ。やっと馴染みのある春が戻ってきたといった感じです!!
値上げの波が次々と!!
20周年以降、人生で初めて経験したコロナ禍で追い詰められましたが、実はもう一つ頭を悩ませているのが食材の高騰。
現在、食品の価格…というか、物価高で何もかも値上がりしており、夕食の買い出しに行くと自分のイメージより500~800円高くレジでヒヤヒヤしますが、実は食材の高騰はコロナ禍の最中からジワリジワリと忍び寄っていました。
コロナ禍での食材不足、鳥インフルエンザによる卵、円安による食材の高騰、異常気象による食材不足等など…。コロナ禍の頃から、毎週のように値上げの通知が届いていました。
実例で言うと、コロナ禍前は5,000円程度で買えていたエクストラヴァージンオリーブオイルが、現在では11,000円以上になっていたり…。
とにかく、スーパーで見かける値上がり率よりエグく、ここ数年で倍以上になっている食材が沢山あります。
同業の友人からは、「食材高騰ぶんをメニュー価格に添加しないと店が潰れるぞ!」と言われるのですが…。
確かに現状維持は厳しいものの、料理のクオリティを下げ(または量を減らして)て値段を維持するか、現在の料理を維持するために多少の値上げを行うのか…。
この辺りは今後の課題ですね。
店を手伝ってくれる子供達!!
この五年間で一番嬉しかった事と言えば、本格的に子供達が店を手伝ってくれるようになった事。
昨年、24周年のご案内で書いた通り、飲食店の生存率は、開業から2年内に約50%が閉店、さらに開業3年では約70%が廃業。10年後の営業率が約10%程度という厳しい数字の中で、25年も続けていられているのは、毎日奇跡が起こっているようなもの。
ならば、今のうちに私や祖父母の働く姿や背中を見て、子供達なりに何かを感じてもらいたい。そして、自分達が育ってきたルーツを知り、今後の人生の中で何かしらの糧にして欲しい。
そんな想いのもと始めたお手伝いでしたが、この一年で色々と出来る事が増え、ちょっとした仕事も任せられるようになりました。
予約が多数入っている時はコチラからお願いしたり、お小遣いが欲しい時は自分から手伝いに来たりと、マイペースで続けています(笑
主にホールで、お客様が帰られた後のバッシングやテーブルセッティングなどを担当。チョコチョコ動く姿が可愛らしいようで、お客様からも温かい声を頂けております。
主に厨房で私の補助をしており、パスタの分量を計ったり、パスタをほぐしたり、ピザのベースを作ったり…。※写真はスタッフのマカナイを作ってます。
先程も書いた通り、小学生の頃から厨房に入っているので、ベリタに限って言えば専門学生よりも仕事が出来るのでは?と思えるレベルで、戦力として助かっています。
最近、マイフライパンを購入し、自宅で大事に使っていたり。
コロナ禍以降、大々的にアルバイトスタッフを募集していないので、一戦力として助かるという部分もありますが、それよりも嬉しいのは「自分達がどのようにして育ってきたのか」というルーツを実体験してもらえる部分。
足腰がパンパンになるようなクリスマスも含め、どういった気持ちで料理を作り、その料理をお客様が笑顔で食べて下さる。
そこに至るまでの工程と我々の想い、片付けが終わる一日の工程と労力を知り、父や祖父母がどういった気持ちで・想いで自分と接してきたのか、実際の職場を経験しながら肌で感じ取ってもらえていると思います。
当初は不安だったお客様からの反応も、否定的な声は全く無く、子供達を応援して下さる方ばかりでホっとしています。
これから、このお手伝いがいつまで続くのか分かりませんが、親子共々本当に貴重な経験をさせてもらっていると思います。
祝!25周年!!
今回は、25周年のご案内と共に、ここ5年について振り返ってみましたが、アっという間に過ぎていった五年間でした。
正直なところ、コロナ禍に限らず、25年間ずっと「もう無理では?!」と思う事は多々ありましたが、何とか続けて四半世紀を迎える事が出来ました。
これからも安定して過ごせるような事は無く、日々を乗り切るだけで精一杯の時間が待っているのだと思いますが、毎日を全力疾走で頑張りたいと思っています。
初めてベリタに来てくれたのはお腹の中だったお子様が、現在は自分のお子様とご来店下さるといった感じで、三世代に渡りお客様と関われる事がどれだけ幸せな事か…。
25年前の開店当初、お客様に頂いた「お客様と一緒に店の看板も歳を取る」。そんなお店になれていれば嬉しいと思います!!
皆様のご来店、楽しみにお待ち致しております!!
追記
25周年という事で、過去に登場していたドルチェを『本日のドルチェ』として作りたいと思っております。記念日当日は定休日なので、翌日あたりにご案内できればと考えております。
